天の梯・葛の水せん。
2014.08.18 Monday 21:16
hirorin
その答えも、このお話は鮮やかに決着をつけています。
でもそう、私もその決着が一番だと思うの。
もうそれは澪の役目じゃなくなった。それでいい。
真剣に今の、これからのつる家を背負っている人、その人に取ってもらうのが一番だよって。
それに、その人のうれしさが一番伝わってくるのって、料理番付に載った日じゃないもんね。
初めてあの料理がお客に認められた日、その日の政吉さんの様子が本当に感動しましたよ。
さて、感想はいろいろありますがまた料理を再現するときなどにおいおい語っていくとして、ひとまず澪のお料理を作っていきましょう!
今回作るのは「天の梯」の第一章結び草より、
「葛の水せん」です。
前の巻で、家が火事に遭い、財産を失ってしまった澪の友達である美緒。
何とか両替商を再開できるのですが、以前の贅沢な暮らしは望むべくもなく、慣れない家事に疲れ切ってしまう美緒です。
それでも、わがままなお嬢様時代からは考えられないくらい健気に働く姿に、澪は心を打たれ、料理を届けて励まします。
今回の料理は、美緒に何とか元気になってもらいたいと葛尽くしの料理を作った中の一品。
贅沢で雅な食べ物に慣れた美緒に何を食べさせたらいいか、澪は悩むのですが、源斉先生からも葛の料理を教えてもらったりして、料理を決めていきます。
葛料理の中でも苦労したのがこの水せん・つまり葛きりです。
あの透明で綺麗で柔らかな葛きりをどうやって作るのか?
料理書を見ても今一つ実践してもいいのか悩む澪。
確かに、私はテレビで和菓子屋さんが作っているのを見たことがありましたが、何とも乱暴というか、思い切ったやり方だなぁと感心した覚えがあります。
澪は水せんに柚子の香りをつけていましたが、今の季節柚子は手に入らないので、試作の段階で澪が作った味付けでやっていきたいと思います。
まず葛を水に溶かします。
image[ku2.jpg]
こし器でこしてから流し缶に薄く入れて、沸かした鍋のお湯に浮かべる。
これ、レシピでは布巾で持ちながらと書いてありますが、場合によってはやけどする恐れがあります。はい、やけどしそうになりました(笑)。
ここはひとつ、和菓子屋さんがやるようにやっとこで挟んで持ったほうが安全ですね。
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