赤い激流・第十八回 レビュー

2011.09.20 Tuesday 22:43
hirorin


敏夫は学長が入院する病院に行き、「このままでは死刑になる。清司にゆすられていた理由を教えてほしい」と迫る。敏夫は、学長が弾いてくれた「ラ・カンパネラ」を聞かせ、このピアノを聞いて、うれしくて泣いたことを話す。「ピアニストって何です?一生ピアノを弾くことでしょ?これを聞いて、おじいちゃんみたいなピアニストになりたいって思った。一生ピアノを弾きたいって思った。死にたくない。助けてほしいい。大沢先生のことも助けてほしい。大沢先生の後を継ぐ俺が死んだら、大沢先生のピアノも死んじゃうよ。これほど素晴らしいピアノを弾く人ならば、教えてほしい」と話す。
「わかった。武君を呼んでくれ。真相を話す」ついに学長が覚悟した。
病院に駆け付けた武は、そこで友人の西条医師に会う。西条医師も敏夫を心配し、裁判を傍聴すると言った。学長は、正彦の裏口入学を話す。その場にあやも居合わせ、武に大学の不正を世間に公表しないでほしいと暗に要請する。武は正彦にその話をし、1億円のことも聞いてみる。が、正彦はもちろん認めず、さらにアリバイがあることを話し、嘲る。正彦は不倫相手のマンションにいたのだ。武と由美子はアリバイの検証をしてみるが、その結果、殺害がそれほど不可能ではないことが分かる。清司のマンションと不倫相手のバーのマダム・真山玲子が住むマンションは目と鼻の先だった。マダムは、正彦の様子がいつもと変わりなかったと話す。武は真実を話してほしいと頼むが、追い返される。マダムは正彦に連絡するが、その電話を菊子が聞いていた。菊子はバーに乗り込み、マダムに嫌味を言いつくして、手切れ金を渡す。
敏夫はマダムが店から出てくるのを見計らって、マダムを車に拉致する。敏夫は正彦の帰り際、マダムが「私が一言しゃべれば大変なことになる」と話しかけるのを聞いていた。敏夫は車を散々飛ばしてマダムを怖がらせる。敏夫の度胸を認めたマダムは、恥をかかされたお返しと、証言することを決める。
大沢家に来たマダム・真山は、山田弁護士に、一億円を用意した人物を知っているので、裁判で証言すると約束する。しかし、その人物がだれかはその場では言わなかった。これが実現すれば、裁判が無効になる可能性がある。弁護士とマダムが帰った後、武は喜んで、テンペストの新しい楽譜を取り出すが、敏夫は古い武の楽譜でいいと言う。敏夫は由美子の写真を取り出し、テンペストは先生と母さんの思いでの曲だろ?と聞く。昔、武は由美子にテンペストを良く弾いて聞かせたと言う。武は敏夫に、思い出の曲、テンペストを弾いて聞かせた。大沢家は希望にあふれた。

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