赤い激流・第十五回 レビュー

2011.09.15 Thursday 21:00
hirorin


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「殺された夫からの電話?」

あらすじ

敏夫が留置所に入れられた。警察は頭から敏夫を犯人と決め付け、敏夫の供述を全く信用しない。母由美子は敏夫の好きなものばかりを弁当に詰めて、武に差し入れしてもらう。武はいつものように江上刑事に誠意で当たり、敏夫の無実を訴えるが、半分迷惑がられている。敏夫の供述で、清司と敏夫が昼間ナイフを持って格闘した公園を大規模に捜索したが、格闘した痕跡や血痕、ナイフはついに見つからない。武と由美子も警察に混ざって捜索を手伝うが、無駄骨に終わる。
大沢家では、親戚一同が集まり、武や敏夫のことを心配していた。東山正彦は、その場で武に大学の退職金を渡す。信一は、清司が亡くなったのだから、父を大学の楽理の教授にしてもいいはずと、学長や叔父の正彦に詰め寄る。しかし、正彦は武の義理の息子の敏夫が殺人容疑で逮捕された以上、大学に戻ることは無理だと拒否する。信一は、そもそもなぜ清司が、武の辞職を宮島家に要求できたのかを知りたがるが、祖母のあやは、「華江の婚約者なら、宮島家を侮辱することはやめなさい」と、やはり論点をすり替えて説教し、黙らせた。そんな時、華江が大沢家に届いた手紙を見つける。その手紙とは、田代清司からの手紙だった。内容は、敏夫のコンクール一次予選一位通過を喜び、武に引き続き指導を頼むと言うものだった。正彦たちは、清司が生きているのかと驚くが、信一は、単なるイタズラだろうと、一笑に付す。
敏夫の拘留は続く。敏夫に有利な証拠を見つけられないまま、時間だけが過ぎて行った。敏夫のアリバイがないと言う警察に、武は何でもいいから思い出せと敏夫に詰め寄る。敏夫は、ようやくあの晩、公園で酒を飲んで浮かれていた時に、「Rykiel」と書かれたセーターを着た女性に抱きついたことを思い出した。すると華江が、そのセーターをファッション誌で見つけ出し、ブランドを特定する。そのセーターの色は、パリでしか売り出されていないものだった。武は喜んで、毎朝新聞の知り合いに、尋ね人の広告を出すことを依頼する。毎朝新聞の記者は、毎朝テレビや新聞で、大々的に広く情報を募ることを約束してくれる。
しかし、いくら待っても「Rの女」本人はおろか、目撃者すら現れなかった。そんな時、警察に一本の電話がかかってきた。田代清司を名乗る人物からだ。「俺は生きている。敏夫は俺を殺していない」と言う内容だ。警察は、いたずらとして相手にしないが、大沢家にも田代を名乗る手紙が届いていることを知る。

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