SWEET SWEET SWEET

手作りのお菓子やパン、料理など美味しいもの、
そして大好きな本など紹介します♪
<< 埜庵の昔みぞれを作ってみた。 :: main :: 九州の豪雨。 >>

朝日新聞連載小説・最終回。

新聞連載小説の「沈黙の町で」が今日最終回でした。
うーん・・・。
先週かな?7月12日で終了ですって、予告されたときには、あごが外れそうになってしまった・・・ってくらい、終わりが見えなかったこのお話。
ネタばれになりそうなので、続きをクリックにしておきます。
結局、最終回が事の発端の日だった・・・。
でも、読者が一番知りたかったこと。
という、もう一回読み返さずにはいられない終わり方。
最後まで読むと、始まりに戻るという、永遠にループするような。
なるほどなぁ・・・って感じです。

ほんの少しも、明るい兆しが見えないまま終わったこの話。
当事者なんだけど、みんなどこか逃げていて、本当のことはしゃべれず、また受け入れようとしない。
自分に都合のいいことしか受け入れようとしない。
中学生の高倉健みたいな瑛介の母なんて、それの最たるものですし。
被害者の母親が言う。
「本当のことを知りたいんです」
でも、死んでしまった子供の、同級生の目を通した姿を聞かされても、受け入れられなかった。
話を聞いていた新聞記者が、本当のことを知りたいと言われて、沈黙したのは、真実が明らかになったとして、母親がそれを受け入れるとはとても信じられなかったからではないかと思います。

もし健太が真実をしゃべったとして、どうなるんだろう。
藤田の父親は、親の中で一番理性的に見えた人物ですが、もしかして藤田から真実を聞かされていたとしたら、これ以上の策士はいないとも思えます。
藤田の祖父は代議士だし。母親は聞かされていないと思いますが、藤田の祖父、父はどうも怪しいなぁ。とにかく、藤田の祖父は全力でもみつぶすはず。今でさえアレなんだから。

物語的に、何一つ解決していません。
けれども、それが現実なのかも・・・って。
もしすべての真実が明らかになったとしても、それで被害者(?)の心情は絶対に晴れることはないし、晴れる内容でもない。
教師や警察、検事だって、この真実(と思われるもの)の前には、なすすべもないのでは?

知り合いが、現実のあの事件があるから、終わりを早めたのでは?と言っていましたが、そうとも取れるし、ここまでいろんな思惑が絡んだとしても、解決方法なんてないって、作者から突きつけられているようで、怖いです。

うーん。
まとまりませんが、今日を読んだ感想はとりあえずこんな感じで。
comments (0) : trackbacks (0) : Edit

Comments

Comment Form


Trackbacks