SWEET SWEET SWEET

手作りのお菓子やパン、料理など美味しいもの、
そして大好きな本など紹介します♪

2013年パンドーロ作り・その3

2013年パンドーロ作り・その2からの続き。


ここから本生地
ちょっと・・・これから本生地作って、2時間発酵したら、最終発酵にさらに1時間で、焼きがまた夜中だよ!(出来上がり予想時間:夜中の3時以降)
くっそー。
まぁ、いい。
夜中に焼いて、そこから少しでも眠れれば、それでいいのだよ。
そう思って、本生地を仕込み始める。
粉の量が300gなので、普通にホームベーカリーでこねました。
10から12分ほど捏ね、捏ねモードをリセットして、最後のパター入れ。クリーミングバターを3分割して、5分置きに加えていき、15分で捏ねを完了させる。
ここで夜の11時15分

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今回は捏ねがうまくいったなぁ。見て。この張りを。
キチンとグルテンが形成されているようです。
まぁ、やったのは機械なんですが。
さぁー。
これで通常ならば発酵時間は2時間だ!
生地が2.5〜3倍になればいいんだから、最低でも、この容器が一杯になれば発酵完了だろうと考え、2時間発酵させる。
その間、もちろん夜中なので、仮眠を取る。
で、夜中の1時頃起きだして、結果を見ると・・・。
うっ!!
ぜんぜん発酵してないよー!
このときの衝撃、落胆を想像して欲しい。
そういえば、第一回目挑戦時の本生地発酵だって、全くうまくいかなかった。

でさー。
発酵時間って、生地温度にすごく左右されるのよね。
ちなみに辻調はこの時点で28℃を要求している。
でもさー。
うちのは多分無理。
というのも、まぁ、こねているときの室温が低いっていうのもあるんですが、もともとの粉の温度も低い上、クリーミングしたバターも温度を下げる要因なんですよ。
というわけで、多分捏ね上がりは、28℃絶対無い。
てか、測ればいいんだけど、なぜかそのとき測らないで終わったんだよね(汗)。ほんと、つめが甘い私です。
クリーミングバターが冷たくならないように温かいところに置いておいたんですが、ぜんぜん追いついてなかったみたいね。
大体さー、今まで8時間だの16時間だのかかっていた発酵が、生地温度28℃にしたからって、いきなり2時間になるって、どう考えてもおかしいと思いませんか?

…正常ですか、そうですか。
まぁ、そんなことをだらだら考えているのは夜中の1時
仕方なく、1時間ごとにチェックする。
いっておくけど、夜中。

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ここで午前3時
いや、先ほどよりは、確かに発酵している。少なくとも1.5倍にはなっていると思う。
でも、全然足りない。
我慢だ我慢。ここで焦っては、元も子もない。
焦りはパサつきにつながるのだ!
まさに天使と悪魔のささやきのように、拙速を選ぶ私と、忍耐を選ぶ私が脳内で熾烈に戦っていた。
眠気で朦朧とした脳内で、である。
本当につらかった。
そして、午前5時半

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ようやく、本当にようやく、ここまでになる。
ほとんど寝ていない。寝ても仮眠程度。焦っていらいらするし、眠いし、寒いし(年末)。
ほんと、フィンガーチェックがひどいですね。お目汚し申し訳ない。
でもこれから最終発酵があるんですよ。
そろそろ家族が起きだして来るんですよ。またお節作りとかが始まって、パン作ってると、邪魔ー!みたいになってくるんですよ。
オーブンだって使うんですよ。

そう、つまり、これ以上待ちきれなくなって、成形に入る。
もしかしたら、発酵が足りないかもしれない。でも!前回よりは、絶対発酵はしているはずである。
そんな一縷の希望にすがって、成形する。

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ふーむ。
前回より、生地がしっかりしている気がする。前回は、どうも生地のダレがひどくて、成形も一苦労だったからね。
そして、以前はすごく気になっていた、スキムミルクのぶつぶつもあまり感じない。
良かった。
ちなみに、生地全体量は770gでした。ここから450gを切り取って型に入れる。
パンドーロ型は油脂を塗って、最初から35度程度に温めておくべし。
残りはクグロフ型に入れました。
さて、ここからいよいよ最終発酵。
通常ならば、この最終発酵は35℃1時間で終わるはず(汗)。
まぁ、そうは問屋は卸さないのが、私のクオリティーなんですが。

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結局、2時間30分経過した(汗)所で、発酵成ったと判断し(ちなみに、クグロフ型のほうは、クグロフが一杯になった時点で終了)、焼きに入る。時間にして、朝8時13分
その前に、忘れず生地表面に水を霧吹きする。
レシピによれば、170℃から180℃で45分。
でも、前回明らかに焦げすぎだったので、余熱190℃にして、170℃で20分、160度から150度でに下げながら25分焼きました。
それでもまだ温度が高い感じ。

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バターたっぷりなのでね。ちょっと焼きすぎたかなぁ。
クグロフはもっと早く取り出したほうがいいです。
しかし!
結果はご存知の通り、かなりうまくいきましたぞよ。
とにかく、釜伸びがすごかった。型の7割くらいの発酵だったのが、焼きあがったら、型一杯以上になるまで膨らんでいましたからね。クグロフなんて、最初から型一杯だったので、さらにふくらみが激しかったです。
早い段階で表面に焦げ目が付き出したので、最初から160℃で開始してもいいと思いました。
庫内で途中クグロフとパンドーロの位置を入れ替えましたが、我が家の場合、左右でいえば、右のほうの火が強く、パンドーロは最初左に置いた方がいいと思いました。
かなり柔らかくしっとり焼けたのですが、表面が焼きすぎな感じで、もちろんジョアンのパンドーロの柔らかさとは比べ物になりませんでした。
とはいえ、まぁ、とにかく、3度目の正直ということで、ようやく食べて美味しいというものを作ることが出来た点では嬉しく思っています。
以前書いたものに比べ、かなり淡々と綴ってきましたが、次回作る時のためになるべく思い出せる限り書き出したつもりです。というか、自分のために書きました。
とにかく、24時間普通にかかりました(笑)。眠いです。生地温度とかが低かったので、ここまで時間がかかったと思われますので、他の方がやったら、別の結果が出るのでしょう。なんにせよ、素人が、寒い時期にやった結果です。
次回は、温かい時期にやりたい。そして、今度こそヨーグルト酵母を成功させたいと願うわたしでありました。
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2013年パンドーロ作り・その2

2013年パンドーロ作り・その1からの続き。


この発酵種3が、毎回唯一、成功する場所なんですよねー。理由はこれまた全く謎。
でも、ホシノの発酵時間はヨーグルト酵母のそれと等しくないことが分かったため、漫然と8時間発酵させるわけにもいかない。

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で、チェックしながら発酵させたのがコチラ。これってまだ途中経過で、もっと発酵させましたが。確か3時間半くらいは発酵させたと思います(…うろ覚えになってきた)
いつもはもっとダラーンとなるまで発酵させるのだけれど、今回はこの程度で許してやった。(何)
次は発酵種4
これが鬼門なんだよね。
第一回目の挑戦で、見事に過発酵に陥った発酵種4。
本来ならここでも16時間は発酵時間がかかるはずが、どういうわけか、気温が低いのにもかかわらず、超過発酵になったのよね。
で、二回目に挑戦したときも、この発酵には16時間も必要なかった覚えがある。
で、これについては、私も考えた。
発酵種4。これ、辻調では、生のイースト菌を使っているのに対し、私が使っているのはサフインスタントドライイーストの金。生イーストを100%とすると、インスタントドライイーストは36%の分量で同じ働きをすると仮定して私は計算しています。
けれど、明らかにそれより元気に発酵しちゃうのよね。やっぱりホシノか?ホシノのせいなのか?
というわけで、発酵時間は少ないはずと思い進めていきます。けれど、どれくらい時間がかかるものか、全く分かりません。
で、もしかしたらイーストの量も多いのかもって思って、0,14g減らして使うことにしましたよ。さぁ、これでますます意味が分からなくなりましたね。
つまり、時間が短くなろうが、長くなろうが、イーストのせいなのか、ホシノのせいなのか、判別できなくなったってこと!こういうことを私はいつもやらかしてしまう・・・。
まぁ、いいや。
いろいろ考えながら、まずはイースト種を作ります。レシピではイースト種を作って30分発酵させてから発酵種4に加えますが、インスタントドライイーストなので(?)、その手順は飛ばしました。

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さぁ!存分に発酵したまえ!今回は、放置せず、見守るからー!この時点で夜7時30分
夜中になるのはもうあきらめた。
これがせめて昼間なら、元気いっぱいできるんだけどねぇ・・・。
毎回始まりの時間を間違えて夜中になるんだよねー。
まぁ、いい。
そんなこんなで発酵したのがこれ。

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ちょっと不安ながらも、まぁいいか。
この時点で、10時40分
ウーム。
3時間ほどで発酵してしまった・・・。(汗)
天然酵母の生地って、結構発酵しすぎくらいでちょうどいいって聞いたことがあって、私の場合、割とびびりすぎで、発酵が足りないかも知れませんが、まぁ、よしとする。

その3に続く。
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2013パンドーロ作り・その1。

はい。
まぁ、正確に言えば、2012年末に作って、2013年になってから食べたのですが。

なんとか「お正月にパンドーロを食べる」を達成した私ですが、それまでの道のりはホント、何度も挫折しそうになるという、苦しいものでした。
レシピは、とりあえず調理師専門学校のコチラのレシピを頑固に挑戦し続けました。
がんばるよ!
しかし。
ご存知の通り、やっぱりヨーグルト酵母作りで失敗したため、今回もホシノ天然酵母に切り替えたわけですが。
そこでなんというか、レシピの根幹にかかわる重大なことに気づいた!
今回はそんなお話。
長いので、何回かに分けて書いていきます。

ひとまず、ホシノ酵母を起こして、さあこれから二日間始まるよーって思って、朝8時に第一回目の生地を仕込んだ私。

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今回は、全体の小麦粉の量を300gと、多目に仕込みました。
多く作ったほうが美味しい法則を採用して(なんだそれ)。
なんとかこの真冬に大体20〜25℃くらいの室温の場所を探し、発酵を開始しました。
普通のヨーグルト酵母だと、ここで16時間発酵時間がかかるのよね。
で、放置して放置して、さーて、途中経過はいかに?と思って昼の3時ごろ(つまり7時間後)私の目に飛び込んできたものは!
なんか一旦蒸されたあんまんが冷めてしわしわになりました、みたいにしぼんだ生地。
というか、ほとんど大きさは変わっていないけど、しわしわになるだけなりました、って生地。
ガーン。
ショックのあまり、画像がない。
それほど衝撃を受けた。
つまり、
ホシノ天然酵母と、ヨーグルト酵母では、発酵時間がぜんぜん違ってくるってこと!
まぁ、そういえば第一回目だって、発酵種1、発酵種4、本生地に関しては(っていうか、全部じゃ・・・)、全く計算どおりにいかなかったんだもんね。(あの時は、温度が低すぎたのかと思っていた)
ウーム。
これは・・・。ヨーグルト酵母となんら変わらない段取りをしていた私の計画が全て狂った瞬間でした。
こうなっては、もう目安時間などないも同然。
全ての時間、過程を自らの目で確かめなければならない状態に!
うきゃー!
勘弁してよ・・・。
年末で忙しいのに・・・。
そうは言っても、仕方ないので続行。
で、なんとか発酵種3に仕込みます。

その2に続く。
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2013お正月のパンドーロ。

来ましたよ!
お待たせしましたパンドーロ。
今回も、いろいろ、そりゃぁいろいろありましたわな。
しかし!
ようやく私にも、汗と涙の苦闘の末、ようやく、何とかそれらしきものができました!
それがこれだ!

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はい。
パンドーロできました〜!
いやね、前回と何が違うかっていうと、結構見た目は変わらないように見えますが!
味はそれこそ天と地ほどの差があるわけでして。
以前がパッサパッサだったのに比べると、あり得ないほどしっとりふんわりやわらかくなっております!
正直、これほどうまくいくとは思っていませんでした。
まぁ、ジョアンのあのパンドーロに比べれば、明らかにまだまだと言わざるを得ませんが!
でも私にしてはかなりうまくいったと思われます。
大体、持った時の重量感が違うもんね(汗)。

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型から出したときのふんわり感、焼き色も全然違います。
いやー、感動しました。
っていうか、きっかり24時間かかりましたよ!
ほとんど寝てませんよ!
年末の忙しいときに、何やってんだって、何度も自問しました!
でも!
やった甲斐がありました。

今回は、ちょっと多めに仕込んだので、

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こういう風に、クグロフ型でも焼いてみました。

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こちらは、型が小さめです。

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きれいに焼けていますが、クグロフが小さいので、焼き時間を少し短くした方がよかったです。パンドーロ型で焼いた方がかなりしっとりと焼けました。

とにかく、汗と涙の苦闘の歴史は、今日は新年早々ということで、自粛しまして、詳しい作り方の経過は次回にでも記したいと思います。
まだまだ改良の余地はあると思いますが、とりあえず、今回は以前に比べれば大成功でした!
「お正月にパンドーロを食べよう計画」は無事、達成の運びと相成りました。
ありがとうございます!
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パンドーロ 準備はしてみたけれど。

お久しぶりでございます。

パンドーロ。
あれはもう一年以上前のことなのですね

いやね、実は、今年の春頃、もう一度作ってみたんですよね。
ヨーグルト酵母から。

しかし!
ヨーグルト酵母つくりにまず失敗。(笑)
えーと、カスピ海ヨーグルトから作ってみたのですが、全く発酵せず。
というわけで、また(笑)ホシノ天然酵母でやってみた。
結果。
大失敗。

一回目よりへたくそに出来ました。
ぜんぜん膨らまず。
へこみまくって、画像はあれど、アップする気にならず。

もうー。

で、そこからまた幾年月。
このたび、満を持して「クリスマスにパンドーロを食べる計画」を立ててみた!

そう。パンドーロはクリスマスに食べるものだ。
だから!
クリスマスから逆算して、余裕を持って1週間前からヨーグルト酵母を起こす計画を立てた私。
25度から30度の発酵温度を保つため、電気で28度に設定するカスピ海ヨーグルト発酵器を知り合いから借りてきた!(笑)
この「借りてきた」ってところがなんともアレなんだけど。
実はね、
なんと「25度〜65度まで1度刻みの温度調節可能なヨーグルトメーカーを買おう計画」も立てたんだ。一応。
でもね。
「失敗したら」
っていう恐怖から逃れるすべはなく。
だって、その機械、結構お値段するのよ。
一年に一回(?)パンドーロ作るための出費としては、かなり痛いわけよ。
で、また妥協してしまった。

そんなわけで、ブルガリアヨーグルトを準備して、28度で発酵開始!
ヨーグルト+水+蜂蜜の混合物をセット。
成功したら、ヨーグルトの液から、シュワシュワプクプクって、元気に泡が立つはずなんだよ。

3日後。

ピクリとも変化なし!

っかしーなー。

しかし、私は焦らなかった。
まだクリスマスまで時間はある。
何しろ寒いのだ。発酵が遅くなっても仕方ない。
3日で駄目なら4日待て。
そんな、もはや発酵器を使っている意味がないとしか言いようのない言い訳をしつつ。
途中、エサが足りないのかなぁ?と思って、蜂蜜を1g追加してみる。
最大5日待ってみた。
結果。

ピクリとも動きなし。

おい!(怒)

失敗。
またもや。

なんでだよぉー!
くっそー。

成功したら、ヨーグルトの液から、シュワシュワプクプクって、元気に泡が立つはずなんだよ。でも別に匂いも普通のヨーグルトから変化しないし。
ヨーグルト酵母って、なんか酵母の中で起こすのが一番簡単らしいんだよ。
それなのに、この結果なのだ。
落ち込んでも仕方ないでしょ。

もういい。
ヨーグルトがなんだ。
私には、ホシノがある。

そう、思った。

というわけで、「クリスマスにパンドーロを食べる計画」は見事に挫折。
またもやホシノ天然酵母を使って、

「正月にパンドーロを食べる計画」に移行いたします!

乞うご期待!(涙)
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真実とは、意外と近くにあるもの。

人間とは貪欲な生き物だ。
いつでも見果てぬ夢を追いかけたりする。
それが身の丈に合わぬものであったとしても。
しかし、時としてその夢を追いかけることに疲れるときもある。

そんな時、ふと足を止め、あたりを見回してみると。
追いかけていたものより、遥かに素晴らしいものが既に身近に存在していたことに気付くこともある。

今日はそんなお話。

注)この記事は、過去のパンドーロずっこけ製作記(1,2,3,4,5)を参照してから読んでいただくと、さらに生暖かく見守る気持ちになって頂けるかと存じます。

ていうか。

前回までの苦闘、奮闘、あさってな方向の努力により、終幕を迎えたパンドーロ製作記(1,2,3,4,5)でありましたが。
ますます持ってパンドーロを希求する気持ちは高まるばかりだったんでありますね。
そんな私に、救いの手が現れたのです。

震災以来、ひっさしぶりに三越に行った時のことです。
ブラブラと当てもなくうろついていた私の目に飛び込んできたものが。
これだ!

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ちょっ!

パンドーロやんけー!!

あったー!
あれほど憧れていた存在。
求めてやまなかった神仙の甘露とも呼ぶべき食べ物。
それが目の前に!!

いやね、
実は、どうも三越のジョアンに、パンドーロが売っているらしいっていう情報は、以前から掴んでいたんですよ。
でもさ、
今迄散々ジョアンに通っていたにも関わらず、パンドーロのパの字も、知らなかったし、見かけたこともなかったわけですよ。
なもんで、
「どうせ、杜の都になんて、置いてないんでしょ。
どうせ、都会にしか、おいてないんでしょ」
なんて、ひがみ根性入ってたわけなんですよ。
それなのに!!
静かに鎮座ましましておりましたわ。
いや、もう、これは無知ゆえに視野が狭くなっていたのでしょうね。

感動に震える手で、持ち上げてみた。

か、軽っ!!

軽い!
私のパンドーロ(笑)とは、質量が違った!

なにこれー。
ちなみに、1,050円也。(税込み)
あと、どこのソースか忘れましたが、
その三越ジョアンのパンドーロが、現在日本で手に入るパンドーロとしては、最も現地の物に近いとする考察をどっかで見たんですよね。
これは、期待できますぞー。

早速、開けてみる。

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ちゃーんと粉砂糖が一緒にパックに入っており、本場のように振り掛ける仕様になっております。
にしても、軽い。
そして柔らかい。
もう見た目からして、そしてもちろん、触ってもケーキとしか思えません。
香りも、ものすごくケーキ。
あの、私のパンドーロのように、ごつごつしたところは、一つもありません。
そして、なんとなく酸味のある香りもする。
そう、ヨーグルトっぽい香りがするんですよ!
思い出して欲しい。
辻料理学校の酵母がヨーグルトであったことを!!

もう、いちいち感動である。

切ってみた。

や、柔らかい!!
そしてしっとりしている!

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うおー!
黄金色!!
もう、感動しすぎてわけわからん。


待ちに待ったこの瞬間である。

食む。

・・・。
・・・。

お、美味しいー!!

何だこれ。
本当に柔らかく、ふんわりとしっとりしており、
まるでケーキ。
確かにスポンジケーキのようだ。
バターケーキのようでは、もちろんない。
口の中で溶けていくようだ。
素晴らしい。

私の作ったあれとは、全く違う。
それだけは分かる。

なぜ、私はこれと180度違うものが出来たのだろう。

ますます謎が深まった。

これが完成形とするならば、私がこれからたどるべき道は、なんと遠いことだろう。
そんな想いに捕われ、脱力感を覚える。
これを食してなお、遥かなるパンドーロへの道、新章への扉を開ける勇気が出るか。
かなりの胆力が求められることは間違いない。

気力、体力、技量の充実が成った時、また、挑戦することがあるかも知れない。
今は、その時ではない、と思う。(時間もない)
しばらく、待って欲しい。


しかし、製作時のあの精神的疲労を考えると、1,050円を安いか高いか判断する時、私としては、圧倒的に前者を選ばざるを得ない。
ジョアンのパンドーロがどのような工程で作られているかを、私は知らぬ。
けれども、これから、ジョアンのパンドーロを食す機会が、あるとしたら!
このパンが、色々、本当に色々なあれやこれやの道のりを経てここまで来ている可能性のことを、ふと思い出してもいいかも知れない。

いや、別に、そんなことを思い浮かべなくても、十分美味しいので、やっぱり、忘れた方がいいのかも知れない。

そんなわけで、長々と綴ってきた
遥かなるパンドーロシリーズ(いつ作った)は、一旦終了と相成りました。
今迄読んでくださって、ありがとうございます。
皆様の、身近なパンドーロに関する情報を、待っていたり、待っていなかったり。

それでは、さようなら。


ブログは、普通に続きますんで。
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5 パンドーロ 兵どもが 夢の跡

かつて兵どもが美味を求めて奮戦し、はかなく散っていった台所に、今はただパンドーロが残るのみであるなぁ・・・。
と言うような感慨を持ちつつ(違)、パンドーロ最終章であります。

注)この文章は、一連のパンドーロ製作日記(1,2,3,)を経てから読んでいただくと、貴女もパンドーロの虜と成り果てるかと存じます。

さて、祈るような気持ちでパンドーロの生地をオーブンに入れた私です。

釜伸びはメッチャいいです。
膨らむ膨らむ・・・。

35〜40分・・・。

完成!

・・・。

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うっ!!

黒い!(笑)

焼きすぎた・・・。

はい。
なんていうか、

「ゴロン・・・」

って、音がしましたもんね。
硬い音がしましたもんね。

・・・。
気を取り直して。

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味見用に、小さなバラの型で焼いた分を切って見ました。

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「ゴリゴリ」
って、硬い音がしたのは、気のせいではない。

っかしーなー。
これって、ふんわり柔らかなパンじゃなかったっけ?
中身は、こげ茶色の表面に反して、ちゃんと黄金色してます。
これだけで満足しますよ。ええ。

食む。
・・・。

ものすっごく、不思議な感触。
なんだろうこれ。
パン
ではないことは分かる。
でも、
スポンジケーキみたいとはとても言えん。
言ってみれば、
バターケーキのが近い。

ええー。

これで正しいの?
ふんわりふわふわしっとり?(ではない)

美味しいことは美味しいのだが。

サッパリ分からん。
頭の中は完全にハテナマークが覆っておりますよ。

でも。
気を取り直して、
パンドーロ型で焼いたほうを、ちゃんとパンドーロの正式な食べ方にしてみました。

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はい。
ビニール袋にいれて、粉砂糖を全体にまぶすように振ると、こんな風に粉砂糖まみれになって、これぞパンドーロでございと主張できるでしょう?

私、「ちゃんと作ったパンドーロは日持ちする」、むしろ、「日にちを置いて食べる為に、今までの苦労をしてきたのだ!」と証明する為に、2日ほど放っておきました。(乾燥しないようにジプロックには入れましたぞ)

で、待ちに待った発酵という名の苦労の成果を見る日がやってきた!
見て!

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これだけ見たら、申し分ないパンドーロに見えるよね。

中身はちゃんと黄金色。
「ゴリゴリ」って音は気のせいという方向で!

食む。

うっ!!


パッサパサやんけー!!


はい。
パサパサに成りました。
2日前は、あんなにバターケーキのように(?)しっとりしていたものが。
パッサパサになりましたとも。
しっとりのしの字も消えうせましたとも。

なんなんだ、これ。

失敗。

完全なる。

すみません。

今迄読んで頂いて、ありがとうございます。
このような結果とあいなりましたことを、深くお詫びいたします。

やっぱり、発酵はなめてはいけませんね。
ううーむ。
謎は深まるばかり。
本当に美味しいパンドーロとは、いかなるものか。

そんな深遠なる疑問を残しつつ、


「遥かなるパンドーロ 第一部・完。」


しかしここで!
ひとすじの光明が!!

緊急告知!

疲れきった私にもたらされた朗報とは!?
これ以上一体何が続くと言うのか!?


待て、次号!
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4 この発酵が終われば、パンドーロが焼ける。

タイトル、何のパロディかお分かりでしょうか。
国語の教科書にあったやつですが、私、この内容がなんていうか、好きでなくて・・・授業に集中できなかったことを思い出します。

注)この記事は、一連のパンドーロの記事(1,2,3)を参照してから読んでいただくことで、パンドーロに関する認識が深まり、また、私の狂おしいまでのパンドーロへの情熱を理解していただけると存じます。

さて前回、致命的な過発酵状態に陥ってしまった発酵種3でありますが。

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どうしようねー。

ここでパンドーロの弱点と申しますか、面倒な点が浮き彫りになりました。
それは、途中で何か失敗を犯したとしても、全く取り返しがつかないということですね。
つまり、何度も中種法で発酵を繰り返しその度に長時間が経過してしまう為、一度何かが起こっても、ちょっとやり直そうかという気には、簡単にはならないってことです。
非可逆的なんですよ。(当たり前だが)
ましてや、この発酵種3は、もう最終段階に近づいているわけですよ。
ここまで来ると、全か無か。
継続するか全てを諦めるかしか選択肢はありません。
というわけで。

やるべし!

はい。
続行です。
この過発酵が、どう考えてもいい方向に働かないとは分かっていますが、もう引き返せないところまできてしまったのです。

で、最終段階。
発酵を終えた(笑)発酵種に、最後の試練が待っています。
ここからがいよいよメインイベント。
すなわち、パンドーロの命、風味と甘み、黄金色を与えるための大量のバターと砂糖、そして卵黄を混ぜたものを加えていきます。
これらが、全量の約33%を占めるのですから、かなりのものでしょう?
この混ぜは、バターが大量なので、ホームベーカリーに任せます。
少しずつ加えていくのですが、あまりにゆっくり加えていたったためか、全部入りきらないうちに、捏ね時間が終了してしまいました。
もう一度捏ねに設定して、バターの混合物を混ぜきります。
これって、つまりこねすぎでしょうかね。
オーバーニーディングってやつ。
まぁ、気にしない!

で、ようやくここまでこぎつけましたよ。
見て!
この黄金色を!

pan10.jpg


・・・あれ?
肉眼では、もっと濃い黄色に見えたんですよ。
本当ですよ。
表面がぶつぶつしているのは、加えたスキムミルクがなぜか滑らかに混ざらず、ぶつぶつに残ってしまったからさ。
もう、細かいことは気にしないのさ。

ここで、発酵2時間。
16時間に比べたら、全く埒もないと言えましょう。

・・・。
・・・。

ふ、膨らまない!!
しかし、私は早まらなかった。

もう少し待った。
時計の針は、発酵時間が3時間経過したことを伝えている。
しかし!
膨らまず。
なんなんだこれ。
生地の表面は、私の10分置きのフィンガーチェックにより、穴ぼこだらけだよ。
焦って焦って、画像を残すどころではない。
ここまで来て。
なぜだ。

焦りのあまり、私の心のよりどころ、辻料理学校に電話しようかという考えが、ふと脳裏をよぎる。
学校のレシピとして公開しているのだ。
問い合わせに応える用意くらいはあるだろう。
そう考えた。
しかし。
思い出して欲しい。
私は、勝手にレシピに改変を加えた。
すなわち、ヨーグルト天然酵母ではなく、ホシノ天然酵母を使っている。
この改変により、辻料理学校は、私の質問に答える義務がなくなったと言える。
そう。

正確な手順を踏んだものだけが、正しい答えを得る権利を持つのだ。

私は負けた。
自分の心の弱さに。

そんなこんなを、もっと低レベルな言葉でだらだら考えながら、これ以上待っていられなくなって、無理矢理続行することにする。

全体から450gを切り取って、いよいよパンドーロ型に生地を入れた。
待ちに待ったこの瞬間。
生地が非常にべたついている。
しかもダレている。
これでいいのだろうか。
全く分からない。

ここからいよいよ最終発酵、1時間。

画像が残っていない。
ここら辺になると、心が非常に乱れていて、しかも、手のべたつきも酷く、画像を残すどころではなかった。

ごめんなさい。

1時間が経過した。
先ほどよりは、明らかに発酵しているように見えて、ひとまず安堵。
いよいよ焼きに入る。

ここで、またミスを犯す。
霧吹きで水を生地表面に振るのを、忘れた。

もういい。
水くらいなんだ。
そうだ。
ここまでやれば、誰かが許してくれる。

そう、思っていた。


次回。

本当に最終章です。
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3 パンドーロの姿、いまだ見えず。

前回前々回の続きです。

注)過去の記事を読まれてからのほうが、パンドーロへの認識は深まるかと思われます。

いつまで続くのでしょうか、これ。

さて、前回、16時間発酵させた私の前に現われたる、その姿。

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全く発酵の片鱗も見せぬ姿から受けた私の驚愕のほどを、理解して欲しい。
16時間という時間の間に、ほとんど変化を見せなかったその姿を見たときの、私の落胆を・・・!

その16時間の間に、私がしたことと言えば、
まぁ、
ほとんど寝てるだけだったんだが。

本来ならば、キチンと発酵成ったと見えるまでさらに待つべきなんですが、ここで拙速を選んでしまう愚かな私。
まぁ、いつものことですが。

とりあえず、続行。
次の段階に移ります。
ほとんど発酵していない(もうええっちゅうの)発酵種1から必要量を切り取り、

pan5.jpg


卵やらバターやら粉やらの材料を混ぜて、さらに8時間発酵。

pan4.jpg



量が少ないので、捏ねるのは上手くいきますわ。

pan6.jpg



発酵後の姿です。
おお・・・。
これだよ!
私が求めていたものは!
って言うくらい、ちゃんと発酵しております。
何が良かったのでしょうか。
先ほどと何が違ったのでしょうか。
ほとんど不明です。

気を取り直して、これを発酵種2と名づけます。
発酵種2に、さらに卵やら粉やらバターやらを加えます。
そして今度は
これ、

pan7.jpg


もう似たような画像ばかりで大変申し訳ないのですが、
これがあらかじめ用意しておくイースト種です。
実は、この発酵種2に加える材料に、多めの砂糖が含まれており、天然酵母だけでは発酵力が弱まる為、イーストを補助的に加えるのですねー。
辻料理学校のレシピでは、生イーストを使っていましたが、私が使ったのはサフのドライイースト(金)です。
生イーストをドライイーストに換算して使うのですから、そりゃ-もう、肉眼で確認するのもありやなきかの次元ですよ。
ってのは、大げさですが、真剣に微量計が欲しかった。
で、全てを混ぜて、発酵種3とし、またもや16時間発酵。

pan8.jpg


なんとなく今回も嫌な予感がしたのですが、とりあえず寝ました。
翌日、朝6時起き。

pan9.jpg


ブッ!
でかい!
これは!
発酵しすぎじゃー!
所々ひび割れのように見えるところが、過発酵であることを如実に語っております。
(ノ ゚Д゚)ノ ==== ┻━━┻
もうね、気分は星一徹。
ちゃぶだい返したい。
なぜ!
私は、(ある程度)忠実にやっている!

そんな心の葛藤は、午前6時に起っている。

私、過発酵になったのは初めてですわ。
触った瞬間、プッシュ〜と、音を立ててしぼむ発酵種3。

うーむ。
これって、このまま使えるのか?
16時間、寝てて放置したのがまずかったのかい?
多分そうなんだろう。
またもやショックのあまり、しぼんだ画像無し。

続きます! 
多分、次回クライマックス!
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2 パンドーロへの遥かなる道のり。

はい、前回の続きです。

それでは、パンドーロ、張り切っていきましょー!

の前に。

パンドーロ、作るのにやたら時間がかかることは、前回にも書きましたが、その内訳をざっと書いてみます。
どんだけ時間がかかるか。

で、どうしてそんなに時間をかけなければいけないかなのですが、このパンは、短時間で作ると、パッサパサの味気ないものになってしまうのです。
それを防止する手段が、天然酵母を使って発酵させるというもの。

天然酵母は、パンの老化を防ぎ、風味を保つ代わりに、発酵に時間がかかると言うわけなんですね。

で、発酵時間の内訳ですが。
まず一番大事な、天然酵母起こし。
私はホシノ天然酵母を使いましたが、これにざっと24時間かかります。

余談ですが、
これが、辻料理学校の指定どおり、ヨーグルト天然酵母を手作りしてみようかって気になると、なんと、種起こしだけで72時間、さらにその種を使ってパンの発酵種を作るために、計32時間かかるという・・・。

まぁ、それはおいといて。
とりあえず天然酵母作りで24時間
次に天然酵母で発酵種1つくりで最低16時間発酵させる。
続いてその発酵種1に他の材料を混ぜ、発酵種2を作り、8時間発酵。
さらにその発酵種2に、イーストで発酵させたイースト発酵種を加えてその他の材料を混ぜ、発酵種3とし、16時間発酵。
おまけにその発酵種3に大量のバター、砂糖、卵黄を混ぜたものをあわせて2時間発酵。
駄目押しで発酵させた生地を成形して、型に入れ、最終発酵1時間
ここで、ようやっとオーブンで焼き上げるという長丁場でございます。

どうです?
これだけで、頭痛がしてきたでしょ?

この、有無を言わさぬ提案を受け入れたところで、ようやく生地作り開始です。
まず、発酵種1作り。
全体の粉の量を200gに抑えるため、最初の発酵種に使う強力粉は
なんと13.6gです(笑)
蜂蜜に至っては、0,08gですぞ。

pan.jpg


右はホシノ天然酵母です。
私ねぇ、ここで悩んじゃったわけですわ。微量計を買うべきか?と。
ほら、0,1gまで測れる電子量りですよ。
でもねぇ。
とりあえず、欲しいのは1万円近くするんだわ。
パン作りには便利なのは分かっていますが、今回はパンドーロの型を買うだけで既に予算オーバーなわけでして、泣く泣く諦めましたわ。
それにさ、一万円近く払っても、測れるのは0,1gまで。
私が量りたいのは、0,08gなのよ。
全然超越してんのよ。
と言うわけで、無理やり、アナログで参ります。

で、どうしたかというと、少量を捏ねたとしても、誤差によって出来上がりの分量が取れるとは限らないので、倍量(つっても粉27,2gはちみつ0,16g)作って必要量を切り取る作戦に変更。
はちみつは、小匙一杯の重さから無理やり0,16gの量を割り出してみました。
ほんと、爪の先程度の分量ですよ。
ちなみに、上の画像の粉の方に、はちみつは既に量って入れてあります。
はい、あんまり少量で、入っているのかいないのか、分かりません!
で、

pan3.jpg


手のひらに乗る分量。
言うなれば小さめのお饅頭くらいの発酵種が出来ました。
これを20〜25℃で16時間発酵させる。
私、計算を間違えて、午後一時に捏ね上げた為、16時間後は朝の5時ですよ。
寝てるっつーの!
本当は、翌日の8時くらいの作業時間にしたかったんですが・・・。

pan2.jpg


!?
ちょっ!
これ、さっきの画像と何ら変わっていないように見えると思いますが!
16時間経過したものなんですよ!奥様!

全然膨らんでないー!
っかしーなー。
レシピでは、2〜3倍程度には膨らんでいるように見えるのだが・・・?
(まぁ、よーく見ると、ちょっとは膨らんでいるのだが。でも、ちょっとだ)

非常に不安なスタートを迎えつつ、

以下次号!
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