麗し鼈甲珠。
みをつくし料理帖です。
今回は、「残月」より、「みくじは吉−麗し鼈甲珠」です。
澪とご寮さんが共に掲げていた目標、天満一兆庵の再建がなくなってしまい、なんだか気が抜けてしまった頃のお話です。こう書くと実も蓋もないかもしれませんが、実際第一巻からずーっと言い続けていた澪の最終目標が、あっさりと「もう考えなくていいと」言われてしまって、読者としても、気が抜けたというのが正直なところでした(笑)。
澪もご寮さんも、今までいろいろ、本当にいろいろ辛いことを乗り越えてきたからこそ、料理を捨てたという相手の心情を理解し、受け入れ、無理強いしないというのは、ここまで読んできた読者だから分かることだと思います。でも、あっさりしてるなぁって思ったのも確かです(汗)。
とはいえ、ここまで引っ張ってきたのですから、天満一兆庵の再建はいつか為されることを願っていますが。
さて、今回の料理は、因縁深い登龍楼の店主からの賭けに応えて考えられたものです。
登龍楼からの引き抜き話に、頭にきて4千両用意しろと啖呵を切った澪。店主は鼻で笑って、それに見合う料理を作って来いと挑発するのです。
いろいろ経験して強くなった澪とはいえ、清右衛門先生のいうとおり、4千両という言葉が口をついて出るのはまだまだ青いですね。(4千両については、物語の中で重要な意味を持ちますので、本編をお読みください)
この料理を考えている頃、医師・源斉先生の導きで、澪は念願の人と再会できます。けれども、お互いに心理的に壁を作ったままでした。その人から託された、思い出のこぼれ梅。
澪はその人が身につけていた鼈甲の玉簪をイメージした料理が出来ないものかと考え、さらにその人から託されたこぼれ梅を使って、見目麗しく、極上の味わいを持つ卵料理・鼈甲珠を生み出すのでした。
今巻では、源斉先生大活躍です。まぁ、澪とあの人を繋ぐ人はもう源斉先生しかいないのですが、それにしたって、便利に使われすぎというか・・・(汗)。
大体、源斉先生って何かというとつる家のけが人、病人を診ていますが、薬礼はどうしているのでしょうね?今は澪も結構稼いでいると思いますが、初めの頃とか・・・(笑)。
澪が人生に迷った時や、料理に悩んだ時に絶妙な助言をバンバン言ってくれる源斉先生ですが、それでも澪にとっていまだに「いい先生」でしかないんですよね・・・(汗)。
閑話休題、では早速鼈甲玉珠を作ってみましょー!
これはいわゆる卵黄の味噌漬けなんですが、普通の作り方と違うのは、味噌床にこぼれ梅(みりん粕)を加えること。これが加わることで、単なる味噌味漬けでなく、びっくりするようなふくよかな味わいになるそうです。
前回こぼれ梅を味わって、思ったよりお酒の風味が強いと思いましたが、果たしてどうなるのでしょうか・・・。
主な材料は赤味噌、白味噌、こぼれ梅、みりん、酒です。
これをよーく混ぜて(澪は擂り粉木でしょうけど、ハンディブレンダーを使いました。それでも混ざりにくいです!)
表面をならして入れ、ガーゼをかぶせ、卵黄が入るくぼみを作ります。今回は初めてだったので加減が分からなかったのですが、卵黄を納めるくぼみは、もっと深くしたほうが上から味噌をかぶせやすいと思います。
卵黄を注意して入れて、ガーゼをかぶせ、残しておいた味噌を載せます。
これで3日置く。冷蔵庫に入れておきました。
三日後・・・。
おお・・・。
確かに鼈甲のように綺麗な色に変化しています!崩れそうで崩れない固さですね。
では早速。
食む。
お味は・・・。
辛くない。
辛くないって、塩辛くないってことですが。
味噌漬け卵って、思ったより塩辛いっていう感想を聞いたことがあるので、塩っぽさを予想していたので、塩味が濃くないというのが意外。
味噌の風味は強くないので、そのまま食べても大丈夫です。
そして、強く思ったのが、お酒の風味が強い。
こぼれ梅自体でもかなりお酒の風味を感じたので、なるほどなぁという感じ。
それ以外は、卵黄をそのままお酒の風味でギュッと固めたって感じでしょうか。お酒好きの人にはいいのではないでしょうか。
もっと、甘いけど適度に塩を感じて・・・というのを思い浮かべていたので、なんか想像とちがいました・・・(すみません・・・)が、酒のおかげか、卵の生臭さはなく、卵黄の濃厚なうまみをそのまま凝縮したものになっていると思います。
これからどうなるんでしょうか。
かの人を救うために、かの人から着想を得た料理で道を開くことになるのか。
まだまだ問題は山積みですが、早く続きが読みたいです!
今回は、「残月」より、「みくじは吉−麗し鼈甲珠」です。
澪とご寮さんが共に掲げていた目標、天満一兆庵の再建がなくなってしまい、なんだか気が抜けてしまった頃のお話です。こう書くと実も蓋もないかもしれませんが、実際第一巻からずーっと言い続けていた澪の最終目標が、あっさりと「もう考えなくていいと」言われてしまって、読者としても、気が抜けたというのが正直なところでした(笑)。
澪もご寮さんも、今までいろいろ、本当にいろいろ辛いことを乗り越えてきたからこそ、料理を捨てたという相手の心情を理解し、受け入れ、無理強いしないというのは、ここまで読んできた読者だから分かることだと思います。でも、あっさりしてるなぁって思ったのも確かです(汗)。
とはいえ、ここまで引っ張ってきたのですから、天満一兆庵の再建はいつか為されることを願っていますが。
さて、今回の料理は、因縁深い登龍楼の店主からの賭けに応えて考えられたものです。
登龍楼からの引き抜き話に、頭にきて4千両用意しろと啖呵を切った澪。店主は鼻で笑って、それに見合う料理を作って来いと挑発するのです。
いろいろ経験して強くなった澪とはいえ、清右衛門先生のいうとおり、4千両という言葉が口をついて出るのはまだまだ青いですね。(4千両については、物語の中で重要な意味を持ちますので、本編をお読みください)
この料理を考えている頃、医師・源斉先生の導きで、澪は念願の人と再会できます。けれども、お互いに心理的に壁を作ったままでした。その人から託された、思い出のこぼれ梅。
澪はその人が身につけていた鼈甲の玉簪をイメージした料理が出来ないものかと考え、さらにその人から託されたこぼれ梅を使って、見目麗しく、極上の味わいを持つ卵料理・鼈甲珠を生み出すのでした。
今巻では、源斉先生大活躍です。まぁ、澪とあの人を繋ぐ人はもう源斉先生しかいないのですが、それにしたって、便利に使われすぎというか・・・(汗)。
大体、源斉先生って何かというとつる家のけが人、病人を診ていますが、薬礼はどうしているのでしょうね?今は澪も結構稼いでいると思いますが、初めの頃とか・・・(笑)。
澪が人生に迷った時や、料理に悩んだ時に絶妙な助言をバンバン言ってくれる源斉先生ですが、それでも澪にとっていまだに「いい先生」でしかないんですよね・・・(汗)。
閑話休題、では早速鼈甲玉珠を作ってみましょー!
これはいわゆる卵黄の味噌漬けなんですが、普通の作り方と違うのは、味噌床にこぼれ梅(みりん粕)を加えること。これが加わることで、単なる味噌味漬けでなく、びっくりするようなふくよかな味わいになるそうです。
前回こぼれ梅を味わって、思ったよりお酒の風味が強いと思いましたが、果たしてどうなるのでしょうか・・・。
主な材料は赤味噌、白味噌、こぼれ梅、みりん、酒です。
これをよーく混ぜて(澪は擂り粉木でしょうけど、ハンディブレンダーを使いました。それでも混ざりにくいです!)
表面をならして入れ、ガーゼをかぶせ、卵黄が入るくぼみを作ります。今回は初めてだったので加減が分からなかったのですが、卵黄を納めるくぼみは、もっと深くしたほうが上から味噌をかぶせやすいと思います。
卵黄を注意して入れて、ガーゼをかぶせ、残しておいた味噌を載せます。
これで3日置く。冷蔵庫に入れておきました。
三日後・・・。
おお・・・。
確かに鼈甲のように綺麗な色に変化しています!崩れそうで崩れない固さですね。
では早速。
食む。
お味は・・・。
辛くない。
辛くないって、塩辛くないってことですが。
味噌漬け卵って、思ったより塩辛いっていう感想を聞いたことがあるので、塩っぽさを予想していたので、塩味が濃くないというのが意外。
味噌の風味は強くないので、そのまま食べても大丈夫です。
そして、強く思ったのが、お酒の風味が強い。
こぼれ梅自体でもかなりお酒の風味を感じたので、なるほどなぁという感じ。
それ以外は、卵黄をそのままお酒の風味でギュッと固めたって感じでしょうか。お酒好きの人にはいいのではないでしょうか。
もっと、甘いけど適度に塩を感じて・・・というのを思い浮かべていたので、なんか想像とちがいました・・・(すみません・・・)が、酒のおかげか、卵の生臭さはなく、卵黄の濃厚なうまみをそのまま凝縮したものになっていると思います。
これからどうなるんでしょうか。
かの人を救うために、かの人から着想を得た料理で道を開くことになるのか。
まだまだ問題は山積みですが、早く続きが読みたいです!
Comments
ありがとうございます!
私も卵黄の味噌漬け、たべてみたかったんですよ〜。これはねっとりしているんですけど、しつこくなく食べられますね。
味噌漬けですけど、そんな塩辛くないのですが、おつまみになるでしょうか。
キラキラと本当に鼈甲のようで綺麗です!
卵黄の味噌着けって一度頂いてみたいと思いつつ・・・作る機会が無くて・・・
でも、本当に美味しそうですよ!
お酒のお供にピッタリな感じで!(笑)
一杯、頂きながら目の保養をさせて頂きました。ご馳走様です!
ありがとうございます!
そうですね〜。生臭さはないんですよね。不思議ですが。もうちょっと塩が効いていてもいいと思います。
>ボランティア
なるほど。源斉先生にはお金持ちの患者さんがたくさんついてそうですから、そこは大丈夫なんでしょうか。
それにしても便利キャラなので、今回はちょっと引きました(笑)。
伏線が結構張り巡らされた流れでしたね。源斎先生の思いは澪以外の人は殆ど分かってるのが何だかなですね。江戸時代の医者は「医は仁術」とやらで報酬は取らない場合もあったらしいので、澪さん関係の方はボランティア扱いって事にしておきましょう(笑)。