SWEET SWEET SWEET

手作りのお菓子やパン、料理など美味しいもの、
そして大好きな本など紹介します♪

パラリンピック出来島選手のこと。

信じられないことが起こっています…。
パラリンピックのバイアスロンに出場した出来島選手が、正確なコースを走ってトップ独走状態だったのに、運営のミスによって間違ったコースをあえて走らされ、7位に順位を下げさせられました。
ロシアの運営はスポーツっていうものが分かっていないんですかね?
誰が、何の権限で走行距離を操作するわけ?
信じられない。
本当に。
こんなことが国際大会で起こっていいのか?
通常だったら間違ったコースを走った選手こそペナルティを与えられるはずなのに、正確なコースを走っていた選手にペナルティを課すとは?
運営のミスの責任を選手に押し付けるとは?

オリンピックって…。
どうなってるの?
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浅草海苔、政吉風。

みをつくし料理帖です。

今回は第9巻「美雪晴れ」より、

浅草海苔、政吉風です。

いえね、これは私が勝手につけた名前(?)なんですが、本文には特にこれという名前で呼ばれなかったので、暫定的にこうしておきます。

つる家に新しく入った政吉。
さまざまな料理店を渡り歩いただけあって、世事に長け、お客の心を掴むコツも心得ており、お酒も大好き。澪も教わることがたくさんあるようです。
生粋の江戸っ子である政吉は、地元の食材である浅草海苔の使い方も抜群に上手い様子。
澪が見ている前で、すばらしく美味しい物に変化させていきます。

作り方は簡単。
海苔の片面にごま油を刷毛で塗り、油を塗った面同士を貼り付け、七輪でさっとあぶる。海苔をはがして、油を塗った面に塩をパラリ。またその面同士を貼り付け、切りわけて召し上がれ。

はい。
お察しの通り、まぁ、今で言う韓国海苔という感じでしょうか。
でも澪の時代にすでに海苔、ごま油、塩は存在していたわけなので・・・。
まぁ、そこら辺は想像力ですよね。

海苔をあぶる方法ですが、我が家に七輪はないので、トースターのパン温めで焼くことにしました。
我が家はガスコンロなのですが、以前テレビでガスコンロの火には水蒸気が含まれているので、海苔をあぶるには向いていないというのをやっていたんですよね。代わりにトースターでちょっと焼くのがいいとのことでした。
でも気をつけないと、すぐこげて炭になってしまうのでご注意ください!(経験者は語る)

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海苔にごま油を塗りつけて、貼る・・・。
・・・貼れない!(笑)
ごま油が足りないのでしょうか。
なんとなく、ぴったりくっつくのを想像していましたが、特にそんなことはないです(笑)。
トースターでさっと焼いて。我が家のトースターは、ロールパンなどを温める機能があるのでそれを使いましたが、普通のトースト機能だとさらに焦げやすいと思いますので、気を付けて焼いてください。
ごま油を塗った面に塩をパラっとかけて、また海苔を重ね、しばらくおきます。(しばらく置いたほうが塩がなじむかな)

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食べやすい大きさに切って、出来上がり!

ごま油のいい香りがしています。

食む。

それほどごま油の香りはしつこくないです。
ここはごま油の量によって変わるでしょうか。
それにしても焼いて香ばしくなった海苔にさらにごま油の香ばしさがプラスされて、美味しいです。
市販の韓国海苔だとごま油や塩味が強すぎると感じるときに作ると、自分にちょうどいい加減に出来ていいかも知れませんね。
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今日で3年目。

今日で3年が過ぎたんですね。
今日もあの日のように午前中は雪が降っていました。
あの日は地震の後にかなりボタン雪が降ったんですよね。
あの日何も知らずに、私はそれを見ていました。

被災地の現在、土地の嵩上げ工事などがまだ始まって間もないといったところです。
その工事が終わらないことには住むことも何も出来ない。
3年経っても、この状況が現実です。

東京五輪が開催されるまでには復興を!
って、中央の方々がおっしゃっているようですが、五輪に絡めても何でもいいから、以前の姿を取り戻して欲しいです。
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明日は。

明日は東日本大震災が起こった日です。

今の関心事は、沿岸部の集団高台移転、防潮堤建設、復興公営住宅などでしょうか。

高台移転とは、もともと海の近くに住んでいた方が、高台の山を切り開いた場所に移り住む計画。防潮堤は、太平洋に接する海岸線を巨大な堤防で守る計画。復興公営住宅は、住居を失って、自宅再建が難しい方のための公的な賃貸住宅です。

復興公営住宅は、今、ようやく入居希望者を募っているところのようです。
高台移転は、山をどう切り開くかや、住民の戸惑いなど様々な問題があるようで、気仙沼では今工事が行われているとのこと。
防潮堤は9m以上の高さのものが一部出来上がったそうです。
本当に大きくて、人間なんて米粒に見えるそうです。それが、本当に海岸全体を覆ってしまうのでしょうか。
時間ができたら見に行きたいです。
でも今日、国会でその防潮堤建設を見直す案が出されたとのこと。
一度建設してしまったら、海岸はもとには戻らないでしょう。

どれも様々な議論が行われ、正解があるのかどうか正直言って分かりません。
でも、住民の方々が本当に納得して、行われることであってほしい。
これは、内陸部の人間がどうこう言える問題じゃないのかもしれないって思うのです。
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又次の炙り若布。

みをつくし料理帖です。

なんというか、ちょっと地味系です(笑)。

今回は、第7巻「夏天の虹」より、

又次の炙り若布です

ある出来事が原因で、体調を崩してしまった澪。料理人としてつる家の調理場を預かる自信が揺らいでしまいます。その澪を助けるために、種市は吉原の翁屋に頼み込んで、料理番の又次を助っ人として連れてきます。
今回はその又次が吉原のお客から教わったという料理です。

炙り若布。小説にレシピはないのですが、本文中に作り方が書いてあるので、挑戦してみることにしました。
と言っても、基本的に若布を乾燥させるだけ。でもこれが不思議に後を引く美味しさなのですって。
作っている最中の描写が面白いし、いかにもおいしそうに書いてあるので、食べてみたかったんですよね〜。
でも!
私途中で気づいてしまったんです。本文に使われているのは、若布は若布でも、「」若布であることに!

私が今回使ったのは、普通に塩で処理した若布なんですよね(笑)。なので、同じものができたのかどうかわかりませんが、とりあえず食べてみることにしました(汗)。

作り方は簡単。

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生若布を綺麗に広げて、本文では戸板、我が家ではざるに張り付けて天日で半日、ぱりぱりになるまで乾かすだけ。
私は塩で処理した若布を水で塩出ししてから使いました。
手のひらほどの大きさに切り揃え、手で崩してそのまま食べたりご飯に振りかけて食べる。

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出来上がり!
こんなんでいいんでしょうか(汗)。

本文では優しく握るだけで粗く砕けるとなっていますが、私のはなんというか、紙みたいで、結構弾力性(?)があり、指で裂いたら切れました。
では早速。

食む。


これは…。
お酒のおつまみにちょうどいいです!
口に入れてすぐはそれほどでもないのですが、よく噛んでいくと、磯の香、うまみが口に広がって美味しい。
噛めば噛むほど味が出る、するめのような食べ心地なんです。
これはつる家のお客さんがお酒を欲しがったのがよく理解できますね〜。
すごく素朴な味なんですけど、ずっと楽しめるような美味しさです。
ご飯と一緒に食べるのも、ちょうどふりかけワカメになって塩をパラリとやれば、美味しく食べられると思います。
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牡蠣の宝船。

みをつくし料理帖です。

今回は、第7巻「夏天の虹」より。

牡蠣の宝船です。

牡蠣が旬の季節。澪はつる家の献立に、牡蠣で新しい料理を考えようと試行錯誤を繰り返します。
しかし牡蠣はシンプルな牡蠣殻焼きが一番おいしいと考える江戸っ子に、それ以上の満足を感じてもらうのは至難の業。凝った料理にすればするほどつる家の店主種市さんやお運びのりうさんからは首を横に振られるのです。
考えに考えた末、澪が出した答えとは・・・。

この話の牡蠣料理は、本当に苦心の末考え出したって言うのが読んでいてよく伝わりました。
確かに、牡蠣を殻のまま焼いたり蒸したりしたのっておいしいですよね!別にこれ以上何も足さなくてもいいんじゃ・・・って気になるのは仕方ないと思います。
でも澪はそれでは納得しないんですよね。
こういう、これで最高、もういいじゃないってところで満足しない姿勢は頭が下がります。私みたいなものぐさ太郎には真似できないことですよ・・・(汗)。
さて、澪が考え出した牡蠣料理とは、いつも出汁をとるのに使っている真昆布より薄い日高昆布を船のような形にして、そこに牡蠣を詰め、七輪であぶり、少量のお酒で酒蒸しにするというもの。
つけた名前は牡蠣の宝船。
折り紙の宝船で弟を励ましたふきちゃんを見て、思いついた名前です。

このたび偶然に昆布を縛る干瓢をいただいたので、作ってみることにしました。
作り方は簡単で、日高昆布を水にぬらして柔らかくし、しわなどを広げてからこちらも水で戻した干瓢で船のような形になるように両端を縛ります。

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塩水で洗った牡蠣を中に詰め、網の上であぶり、熱くなってきたらお酒を牡蠣に降りかけてさらに熱する。

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十分熱が入ったら柚子を添えて出来上がり。
牡蠣は今回加熱用を使いましたが、生食用を使ったほうが安全かもしれませんね(汗)。

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牡蠣に火が通ってふっくらと膨らんでいます。

では早速。

食む。

お、おいしい〜!!
すっごい甘みとうまみ。
口に入れた途端にうまみが口いっぱいに広がります。
それに牡蠣の甘みが重なって美味しい!!
醤油などかけなくてもこのままで十分美味しいです。
お酒のおかげか、臭みは全くありません。
柚子をちょっと絞ると爽やかさがプラスされてまた違った美味しさ。
食べた後の昆布も裂いて食べてしまいました。
これはいいですね〜。
殻付きの牡蠣って、家庭ではなかなか難しいですが、これならパック入りの牡蠣でも殻焼きのような味わいを楽しめて、さらに昆布のうまみもプラスされるのでとってもいいと思いますよ♪
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仙台箪笥 インテリア&カフェ けやき。

仙台箪笥 インテリア&カフェ けやきのカフェに行ってきました。
ここは仙台箪笥のお店なんですが、カフェが併設になっているのです。
仙台箪笥はそう簡単に私ごときがどうにかできるものではありませんので(汗)、まぁ、カフェが目的なんですけど。
でも箪笥とともに素敵な食器なんかも置いてありますので、見ていて楽しいですよ。
こちらでは、かの有名な松之助N.Y.のお菓子を食べることができます。東北ではここだけなんですよね!最近知ったのですが、なんだか得した気分です。

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注文したのはサワークリームアップルパイとカフェオレのセットと、ブラックアウトNYというチョコレートケーキ。
やっぱりケーキは一度に二個以上頼むのが私のスタンダード(汗)。

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サワークリームアップルパイ、パイがサクサクしていて上のクランブルも甘くておいしい。リンゴはちゃんと酸味が効いていてねっとりしたサワークリームと良く合っています。

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チョコレートケーキはすごいボリューム!
アップルパイよりずーっとヘビーです!
でもこれぞアメリカ〜ンって感じ。
ケーキ生地は塩気が効いていて、クリームは思い切って甘いです。
でも塩気と甘味がいい感じにマッチ。ケーキ生地もどっしりもっちりしていて、それをこってりねっとりのドカーンとしたクリームが包み込みます(笑)。
でもこれがいい。
これだよ!アメリカ〜ンって、みたいな。
でも木のフォークではちょっと食べにくい!(笑)

正直言って、チョコレートケーキを食べたらアップルパイの印象が消し飛んでしまうくらいなので、単体で注文すべきだったかと思いましたです。
でもまた食べたい!
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ドラゴンフルーツ。

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スーパーでドラゴンフルーツが安売りになっていたので、初めて買ってみました。

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ジャムの本に、ドラゴンフルーツのジャムの作り方が載っていたので見てみましたが、その本の実は真っ赤だったんですよね〜。
今回のは白でした。
この白い実でジャムを作るのはちょっと・・・。
あんまりおいしくなさそうかも(汗)。どうでしょうか。
これ以外にも皮が黄色だったり、いろんな種類があるんですね。

初めて食べた感想は・・・。
不思議〜。
キウイを薄くしたような味・・・といった感じ。
でも甘さも程よくあっておいしかったですよ。
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ソチオリンピック。

今回のソチオリンピック、いやー、年のせいなんでしょうけど(笑)、やたらと涙がこぼれたオリンピックでした。
今回の冬季五輪、フィギュアスケート初の競技、団体戦が取り入れられたということで、最初の最初にフィギュアを見るという珍しい現象もあって、始まる前は盛り上がらないとか散々言われていましたけど、結構私の中では盛り上がっていましたね〜。
そして競技の時間帯もあるのでしょうけど、スノボの競技が注目された大会でもあったのではないでしょうか。ちょうど予選が日本時間のゴールデンタイムってこともあって、見やすかったんですよね。
で、最初に「あ、すごいさわやか〜」って思ったのがスノボのスロープスタイルで8位入賞を果たした角野友基選手。終了後笑顔で「楽しめたけど練習が必要だってわかった」みたいなインタビューだったと思うんですが、17歳の素直な爽やかさがすごく印象的でした。
私個人で注目していたのは、男子モーグルの遠藤尚選手。この方福島出身なんですが、現在は宮城県を拠点として競技を続けています。前回のバンクーバーでは日本人男子初の7位入賞。今回も期待されており、予選で4位に付けていたのですが、結果は二回目のエアーがずれてしまって15位。本当に厳しい世界ですよね。悔し涙を見せていた遠藤選手。もう次のオリンピックも見据えているということで、すごいです・・・。
やっぱりオリンピックを目指してひたすら頑張ってきた人々から出る言葉って、どれもみんな重くて感動します。

オリンピックって、実況も話題になりますけど、スノボアルペンの竹内選手が銀メダルを取った時の実況と解説の方は面白かったなぁ(すみません・・・)。竹内選手があまりに絶好調なので、アルペン初のオリンピック女性メダリストが見えてきた時点で実況の方も解説の方も超浮き足立っちゃって、まともに解説が出来ていないというか(笑)。竹内選手以外の人が滑っている時も、なんだか声が震えているようでこちらも一緒に興奮しました。冷静にいろいろ突っ込んでくれる解説も大事ですけど、こういう「あー、どうしよう、メダル取れるかも・・・うわー!」っていう勢いのある解説は、「競技者達がどれだけすごいことをやっているのか」が素人に伝わっていいんじゃないかと思います(笑)。
でも竹内選手も、銀メダルを取ったばかりのインタビューでものすごく冷静に「メダルが取れたことで後輩達が苦労しないで済むようになれば」って、もう後進の心配してるのかー!って、嬉しいだけじゃない竹内さんの強さにびっくり!
そう、今回のメダリスト達って、皆さん本当に冷静ですよね。平岡選手、平野選手を筆頭に、もちろん羽生選手もだけど、駄目なところは駄目で悔しい!って金メダル取れたのにまた練習!ってすぐに次を見据えるところはハッキリ言ってまね出来ない(笑)。
もちろん葛西選手もね〜。すごいですよ。
ジャンプって本当に泣ける・・・(汗)。リレハンメルから長野のことを持ち出されると、もう何十回目?ってくらい見てるはずなのに、涙が・・・(笑)。
やっぱり団体ジャンプの葛西選手の涙には本当にやられてもらい泣き・・・。
みんなで取りましたって、若い選手も涙涙なのにもらい泣き・・・。
でもジャンプの時の、清水&岡崎さんたちの応援は笑顔爆発で良かったですね〜。(笑)
それにしても、スピードスケートのオランダはすごかったですね〜。もう素直に尊敬しますよ。よくぞここまで強化したって。
500メートルの加藤、長島選手の悔しさにも涙しましたが、オランダの強さに素直に喝采です。
そしてフィギュアスケート!!
もうね、すごかったね〜。
私なんかが言うまでもないんですが!
いやー、浅田真央選手がSP16位になった日は、1日中どよ〜んとしていました。面白いことがあって笑ってしまっても、「浅田選手は今どんな気持ちでいるのか・・・」って思うと、笑えなくなったりして!
浅田選手に対しては特別ファンというわけではなかったのですが、そんな私ですらこんな気持ちになるんですから、なんというか、存在が大きいですよね。
バンクーバーからこのソチを目指して頑張ってきたんですもんね。本当に辛い思いをしてここまで来たんですもんね。
あの圧巻のトリプルアクセル、ストレートラインステップなどなど・・・何度でも涙ですよ。かっこよかった。世界選手権が楽しみです。
トリプルアクセルへのこだわり。自分にしか出来ないプログラムにひたすらこだわるアスリートの強さに感動しました。
町田選手も惜しかったね・・・。彼がしゃべると、なんだかこちらはいろんな意味でどぎまぎしちゃうんですけど(笑)、なんか、頑張って欲しいです。
鈴木明子選手もいつも素敵なプログラムをありがとうって感じです。もう競技からは引退なんですよね。寂しいです。
村上選手もこれからもっと見ていたい選手です!
高橋選手もあの怪我、心理的な動揺もあったでしょうによくここまで・・・ってまた涙。
あー、イタリアのコストナー選手も銅メダル、おめでとうございます。
トリノでは期待されながらも・・・っていうのをよく覚えていますので、そこからここまで・・・ってやっぱり感慨深いですね。

本当に終わってしまったんですねえ。
他の事が手に付かなくなるので、見ている分にも4年に一度くらいでちょうどいいんですね(笑)。

選手の皆様お疲れ様です。ありがとうございます!
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立春大吉もち。

いやー、浅田選手すごかったですね。ほんと、素晴らしい人ですよ。
オリンピックの感想はそのうちきちんと書きたいと思いますが、まだ興奮冷めやらぬって感じで、ビデオ見まくっています(笑)。

さて、今回はみをつくし料理帖です。

今回は、第九巻「美雪晴れ」より

立春大吉もちです


師走に入ってにわかにあわただしくなる世間。
今年一年の締めくくりとして、つる家の主人種市は、料理人の澪に「嫌なこと、哀しいことの多かったこの一年を締めくくる料理を考えて」と頼みます。
その注文に澪は、初春を寿ぐ言葉で縁起がいいとされる「立春大吉」という言葉を料理に用いたいと考え、それには「餅」が合うのでは、と思いつきます。
もちろん、澪が単純におもちを使うはずもなく、思いがけない食材で、餅のような味わいを作り出すのでした。

この料理は、一口で説明するのは難しく、食材の取り合わせの妙が光る料理になっています。
餅のような食感を生み出すのは蓮根。
卸して火を入れると、もちもちとした食感になるのです。
蓮根は「見通しが良くする」吉祥な食材。
でもそれだけでは物足りず、冬に美味しくなるものは風邪に効くという母の教えを思い出し、蕪と合わせることで甘味を増し、さらに「腰が曲がるまで元気に」という海老を使って、お腹いっぱいに福を詰め込んでもらう料理になりました。
蓮根、蕪をすりおろして海老をたたいたもの、卵白、上新粉を合わせて蒸し、表面をごま油でこんがりと焼いて醤油で香りをつけたら出来上がり。

もちろん坂村堂さんもご満悦の感想を述べていますが、正直言って、読んでいても味を想像するのが難しく、何となくさつま揚げみたいな物かなぁと思ったのですが、さてどうでしょうか。

早速作ってみました。

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蓮根、蕪、海老、卵白、上新粉、塩が主な材料です。

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材料を良く混ぜて蒸します。

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蒸す作業が2回ありますので手間はかかりますね。
蒸すとおもちのようなるということですが、私の作ったものはかなり柔らかかったです。もちというか、クリームコロッケの種みたいな。手水をつけて小判型にまとめるとやりやすいです。
ごま油でこんがり両面を焼く。
醤油を鍋肌に回しかけて出来上がり!

すごくいい匂い。
実は焼いている間もフライ返しや箸に種がくっついてひっくり返すのはかなり難しかったです。そういう点で確かにおもちっぽいですね。

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ではさっそく。

食む。

!おいしい!!
これは…。
すごく不思議な食感。
私おもちは苦手なんですが、確かにおもちみたいなねっとりもちもちした食感はあります。でも口の中でとろけていくような感じなのです。
そして表面のカリッとした香ばしさ、醤油とごま油のいい香りと本体のエビの美味しさ、蕪や蓮根の甘さが絶妙に口の中で混ざり合って美味しいです。
どこかで食べたことがあるような懐かしいような気がするのですが、その何かが思い出せず、でもすんなり美味しいと思える美味しさ。
海老真薯みたいな感じでしょうか。
語彙力が乏しく本当に申し訳ないことです(汗)。
うーん、不思議。
一つはそれほど大きくないのですが、結構お腹にたまりますよ。

見た目に派手さはないのですが、口の中では美味しさによってなんだか明るくなっておめでたい気分になる不思議な料理です。
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