♪ゆうき〜、ゆうき〜、
ドリームボ〜ル〜♪(←クリックすると動画に行きます)
と言うわけで、昔のアニメコーナーです〜。(今作った)
「
野球狂の詩」という、「ドカベン」と同じ作者が原作のアニメですが、これが、先週、今週とテレビで集中放送してたんですわ。
たまたま第一回を見てしまったが最後、延々と一日あたり5時間近く観るはめになってしまったという・・・。
いえね、もう全くの予備知識ナシで見始めたもんだから、プロ野球なのに、女の子って所に、もう作者の目論見にまんまとはまって見ちゃったわけさ。
あ、まるっきりわからない方に一応あらすじを書いてみますと、
プロ野球セリーグのお荷物球団・東京メッツ。
そんな球団が今年のドラフトで第一位指名したのは、なんと来年卒業の女子高生投手・水原勇気。
水原勇気を見出したのは、メッツのベテランにして球界最高齢の投手・岩田鉄五郎。世間や身内から批判を受けながらも強引に女子の球界入りを認めさせた岩田が目指すものとは?そして水原勇気は本当にプロの投手としてやっていくだけのの実力があるのか?
そんなお話。
ていうか、めっちゃくちゃ古いアニメですよねー。
なんと言っても、一話が一時間あるんですよ。どうも不思議なんですが、そんな構成です。
で、古さを感じさせるのがなんと言ってもプロ野球の実在の選手がバンバンアニメの試合に出てくるところ。今なら肖像権とかでそう簡単ではないはずですし。
しかもその選手が相当なわけで。
だって、田淵、江夏、衣笠、山本、星野とかが現役として活躍しちゃってるんですよ。
そのころの野球選手って、パンチパーマとかが多い印象がありますけど、そんな中にあの可憐な美少女(水原勇気)が混じってたら、非常に危険な気がしますけどね。私が水原勇気の親だったら、安心して眠れませんよ。
ま、それは置いといて(つ´∀`)つ
ドリームボールですよ。
このアニメの骨子は、なんと言ってもドリームボール。
冒頭の歌詞は、エンディングで流れる歌なんですが、水原勇気が女子なのにプロ野球選手としての存在意義を保つ拠り所となるのが
一投必殺の魔球・ドリームボール。
なんだけど、
果たしてそのドリームボールとは、本当に実在するのか?ハッタリなのか?
実在するなら、その正体とは?
水原はいつドリームボールを投げるのか?
もう、ドリームボール一個にセリーグの全選手、監督たち注目の的。
自軍メッツの選手にすらその正体を明かさないという。
そんなこんなを、延々と5時間くらいやってるんですわ。
その「引き」がねー。
もう早くー!教えて〜!って。
思わず私も
「で、ドリームボールは、あるのかないのか、どっちなんだ!」
ってつぶやいてしまったくらいで。
これ一週間に一回とかやられたら、本当にじりじりするね。
原作を探して本屋に駆け込むね。
で、女子選手として悩み、成長していく水原勇気、それをサポートする岩田鉄五郎、打倒水原に燃える武藤なんかのドラマが繰り広げられていくわけです。
この水原勇気の描き方が、男性作者ならではと感じます。
水原自身非常に女の子らしく、女子野球選手ならではの悩みなんかを取り上げてはいるのですが、性格的に毅然とサッパリしているので、少女漫画にありがちなじめじめしたタイプではないのねん。恋に悩んだりという描写が全くないので、許せるというか。
たまに泣いたりして男の胸を借りると言っても、相手は50過ぎで野球のことしか頭にない岩田鉄五郎。
全く危険がないわけです。
で、岩田鉄五郎ですよ。
そもそもこの
「野球狂」とは、岩田のことを指していると思われるほど野球バカ。
とっくに引退の歳だが現役を続行しており、「自分の後継者を探すまでは引退できない」と頑張っているという。
で、その後継者として指名したのが
水原勇気。
よりにもよって女子選手。
水原勇気も最初はプロ入りを拒否していたが、その熱意に負け、もう一人の野球狂となる・・・。
ここで注目なのは、岩田には立派な野球選手の息子・清がいるということ。
しかも、同じ東京メッツで活躍する現役プロ選手。
さらに、清はメッツのローテーションを守る投手なのだー!!
ここで安易に自分の息子を後継者としないところが岩田鉄五郎の野球狂たる由縁だろう。
逆に考えれば、父と同じ職業につき、同じ職場で働き、さらに投手として活躍しながらも、父から後継者として指名されなかった清の忸怩たる思いに心を馳せると、なんともやりきれない気持ちになるではありませんか。
ってか、アニメでは鉄五郎と清は同居しながらも家ではほとんど会話らしい会話をせず(水原勇気の話題を避ける為に、鉄五郎が逃げている)、仕事場では「球場では父でも子でもない」と突き放される始末。
これが仕事に対する真の姿勢だとしたら、政治家の二世議員とか、ほんと、とんでもないよって感じですよ。
あ、何の話でしたっけ?
そう。鉄五郎。
彼はいまや水原勇気の師。ゴッドファーザーのような存在。
メッツの監督五利にとってもそれは同義で。
水原や五利が落ち込んで涙を浮かべていると、彼が現れて言う。
「なんちゅう顔してんのや。」
「これしきで泣いてどうする」
と。
彼はどんな辛い想いも、悲しみも包み込んでくれる。そして笑い飛ばし、慰め、励ましてくれる。
そうだ。
私は彼のような人間になりたかった。
大きな人間になりたかった。
「なんちゅう顔してんのや」
といって笑いたかった。
しかし。
なんちゅう顔してんのは、気づくと大抵自分だったりする。
小さなことにこだわり、どうしていいか分からず、右往左往するのにいいかげん疲れたりしている。
鉄五郎があんなに強いのは根性、信念が座っているからだ。
私がいつまでも頼りないのは、きっとそれが不足しているのだろう。
いつか、鉄五郎のように笑える人間になりたい。
てか、また来週続きを見なきゃ・・・。