SWEET SWEET SWEET

手作りのお菓子やパン、料理など美味しいもの、
そして大好きな本など紹介します♪

こんがり焼き柿。

今回は、ミステリークッキング番外編です。
近頃評判の、みおつくし料理帖シリーズから、気になったものを作ってみました。
作ったと言うより、焼いただけなんですが・・・(笑)

その前に、みおつくし料理帖とは?
時代小説なんですが、小難しいことは抜きにして、すごく優しい気持ちになれるお話です。
江戸時代、上方(大坂)からある事情により、江戸に来た澪。
彼女は、江戸時代には珍しい女料理人です。
もともと上方の料理人なので、江戸の人の味覚を満足させる料理を作る苦労、その前に、江戸の料理を理解する苦労を味わいつつ、でも周囲の人々の温かさに励まされつつ、料理の道で精進を重ねるお話。
現在4巻まで出ています。(「八朔の雪」「花散らしの雨」「想い雲」「今朝の春」の四冊)
これがねぇ・・・。

もともと、私の両親は関西の人間なんですが、上方の料理人、澪が作る料理、またこれが上方本来の味!と主張する味が、正に母の味と言うか、母が大好きなものばかりなんですよねぇ。
私は、もはや母を通してしか大坂の味を知ることは難しいのですが、それでも澪が作る料理、澪が美味しいと思う味の数々は、母の料理を通して思い出深いものばかりなのです。
なので、このお話は、とっても感情移入が出来ました。
母に勧めて読んでもらったのですが、
「あ〜、食べたい!」
って、言ってましたよ。

この本の巻末には、小説の中に出てきた料理のレシピが付いているので、再現が可能。上方の料理を江戸風にアレンジしてあるものもあるので、完全に上方風ではないのですが、そこは万人の為に書いてある小説ですもんね。

それにしても、これを読んでいると、江戸時代でも、こんなに豊かな食生活があったのねぇ・・・って、感心します。
江戸時代の女料理人って、設定がかなりぶっ飛んでいるというか、すごいものがありますけど、優しい気持ちになれるお勧め本です。

さて、今回作ってみたのは・・・。
こんがり焼き柿。
みおつくし料理帖の中でも、想い雲という、3巻にあたるお話の中の一品。
少し渋みのある柿を美味しく食べるために澪がしたこととは・・・。
なんと、柿を焼いてしまうのです。
火鉢で柿の皮から焼き始めて、焦げ目がついたら実のほうも。
結果は、スッと皮が外れて、熟柿のようにとろとろと柔らかくそして甘くなる・・・。
ほんとかな?
コンロでやってみました。

ka.jpg


まず柿。
今年の柿は、かなり遅れているそうで、いつも奈良から取り寄せているのですが、まだ時期ではないそうな。
そこでスーパーで買ってきたのですが、どうも甘くないのですよ。
ちょうど試してみるのによかったのです。

ka2.jpg


切ってみて、少し味見。
やっぱり渋みがあって、あまり甘くなかったです。
実はすごく硬くて、私好みなのですが。

ka3.jpg


コンロであぶる。

ka4.jpg


結果・・・。
小説のように、とろとろとまでは柔らかくなりませんでした。
皮は、ちょっと強くつまんで、やっとズルっと所々剥けるという感じ。
でも確かに、少し柔らかく、ほんわりと甘味が増しています。
何より、ほかほか温かいので、お腹から温まりますよ。
冷めると美味しくないので、温かいうちに・・・と作者の注意書きがあります。(笑)

簡単なので、甘くない柿にあたったときに試してみると楽しいです。
comments (4) : trackbacks (0) : Edit
1/1