SWEET SWEET SWEET

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残月・面影膳の中の「謎」

みをつくし料理帖です。

ようやく新刊「残月」が出まして嬉しい限りです!
今回は、全てが急展開した巻でしたね〜。
読んでて、そんなに一気にお話しが進むのか〜、と思いましたが、ご寮さんのお話で、いつまでも同じ処にはいられないんだよって、読者にも言われている気がしました。
今まで溜めに溜めてきた謎が一気に氷解し、わずかながら将来に光明が見えてきたか!?という内容です。
前巻までは、何か事が起こっても、澪の気持ちがついて行かず、苦しい時をすごすという感じでしたが、前回の辛い思いが彼女を精神的に成長させたのか、物事に対して、前へ前へ力強く歩いているという感じです。
なんだか強くなりすぎている気もしますが、とにかく大人の女性になったと思います。
澪があの恋を完全に捨て去ったことは少しさびしいですが、いつまでもめそめそ泣いている少女ではいられないというところでしょうね。
澪が一気に大人になった訳は、料理修業を始めたふきちゃんが近くにいるのも大きな理由かと思います。又次さんから引き継いだふきちゃんを導く役割。悲しみに負けてしまいそうな少女が近くにいることで、澪はいやおうなく強くならざるを得ないし、またそうあるべきと、無意識ながらも思っているのでしょうね。

今回の料理は、大切な人を失ったつる屋で、初盆にその人を供養するために澪が作った精進料理の中の一品です。
皆で膳を囲みながらその人の思い出を分かち合い、悲しみを乗り越えていこうとする場面は、しみじみと涙が出て来ますよ。
これは、三日精進の献立としてつる屋のお客様にもふるまわれ、食べていると、亡き人の面影が思い出されると言って、「面影膳」と呼ばれるようになります。中でも高野豆腐を使った今回の料理は、高野豆腐を普段食べない江戸っ子の間で謎の料理となりました。

味を付けた高野豆腐を油で揚げるのですが、油を吸い過ぎないように秘密の衣をつけます。これで私、今回失敗してしまったんですが、どうもうまくいかなかったです…。
まず、高野豆腐をもどし、

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一つを6枚に切り分けます。

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それを合わせたたれに漬け込み、ギュッと絞ってから

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高野豆腐をおろし金で卸したものを衣にして、油で揚げます。
ここで…。
高野豆腐の衣をつけて30分おき、低温から揚げていけば衣が剥がれないと説明にはあるのですが、見事に衣が剥がれまして…。(汗)

出来上がりは

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こんな感じです(爆)。

澪が江戸っ子になじみがない高野豆腐を単にあげてみて、どうしようもなくくどくさせてしまったエピソードそのままに、すごく油っぽくなってしまいました(笑)。
衣をつけて30分置いたし、低温から揚げたのですが、何が悪かったのか…。
生姜醤油のつけだれの味は良かったのですが(汗)。
次回は衣をつけるのに、卵などのつなぎをつけようかなぁと思いました。
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