SWEET SWEET SWEET

手作りのお菓子やパン、料理など美味しいもの、
そして大好きな本など紹介します♪

サリーせんべい作った!

前回のつづきです。

新たに物語の食卓として、カテゴリーを作ることにしました。また何か食べたい児童文学があれば(笑)作りたいと思います。

さて、「続あしながおじさん」に出てくる、主人公につけられたあだ名
サリーせんべい」とはなんぞや。
というのが今回のテーマですが。

結論から言うと、サリーせんべいという食べ物は存在しません。
これは翻訳者の苦肉の策というか、実際の食べ物が、日本ではあまりにも知られていないため、そのまま単語を使ったのでは、シャレにもジョークにもならず、読者が置いてけぼりになるという判断から、こういうことになったのだと思われます。
こういうものって、結構ありますよね。今ほど海外の食べ物に触れる事のなかった子供のために、翻訳者の方々は、さまざまな独創的な言葉を作り上げてくれたのでしょう。

で、サリーせんべい。
これは、つまり、
サリーランブレッド(Sally Lunn bread)の事らしいです。
原書を読んだ事はないのですが、おそらく「サリーラン」とマックレイ先生は言ったのではないでしょうか。
サリーランブレッドとは、ふんわりと軽いパンで、卵や牛乳がたっぷり入っています。
もともとサリー・ランという名前のイギリス人女性が作ったパンらしいのですが、アメリカではポピュラーなもののようです。

えーと、主人公の名前はサリーなので、そのサリーに向かって、「サリーラン」というあだ名をつける・・・。
・・・。
日本で言えば、「前田さん」に向かって「あたり前田のクラッカー」と言うようなものでしょうか。(って、つくづくいつの時代の人やねん・・・)

このサリーランのことを全く知らなかった私は、「サリー先生」の先生をせんべいとかけて、サリーを貶める為につけたあだ名かしらん?なんて思っていました。(サリーは孤児院の院長先生なので)
まぁ、とにかく、サリーランブレッドを作ってみましょう。

レシピはアメリカのサイトのものを使いました。
とにかく水分量が多くて、生地を捏ねるというより、混ぜると言ったほうがいいでしょう。ゴムベラで最後まで混ぜられます。
捏ねあがりは、お菓子で言うと、サヴァランの生地に良く似ています。
というか、そのものかも・・・。
それか、お好み焼の具を入れる前の硬めの生地に似ています。
とても柔らかいので、ハンドミキサーで混ぜるのが楽ですよ。
捏ねあがりはこんな感じ。

sa2.jpg


ゴムベラで掬ったところを撮影すればよかったですね・・・。
普通のパン生地とは全く違いますので、ご注意。
発酵はとてもよく膨らみます。
釜伸びも面白いくらいいいので、パン作り初心者にはとてもお勧め。
伝統的な形だと、エンゼル型で作ればいいと書いてあったので、クグロフ型にしました。

sa.jpg


こんな感じ。
綺麗に焼けました。
切ってみると・・・。

sa3.jpg


キメは荒めですが、表面はサクっとしていて、中はすごくふんわりと柔らかいです。翌日でも硬くなったりしませんでした。
アメリカのレシピだからか、ちょっとしょっぱかったので、次回は塩を減らしたいと思います。
簡単で美味しいですよ。
お勧めです!

「続あしながおじさん」
日本ではかなりマイナーで、相当差別的な内容もありますので、新版などは出そうもないのですが、それを別にすれば、ロマンチックで、楽しくて、幸せな気分になれるお話だと思います。サリーはもちろんですが、周囲のキャラクターも立っていて、孤児なども愉快な面々がそろっています。
機会があれば、是非。
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