SWEET SWEET SWEET

手作りのお菓子やパン、料理など美味しいもの、
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又次の焼き空豆。

みをつくし料理帖の再現シリーズです。

今回は、みをつくし献立帖にレシピが載っていたもの。
焼き空豆です。
小説の中では、「小夜しぐれ」の『寿ぎ膳』の章と、「夏天の虹」の『哀し柚べし』の章に出てきます。

これ、献立帖では、単に焼き空豆となっておりますが、小説の中では、頼りになる又次さんの思い出深い料理なので、「又次の焼き空豆」と、タイトルにさせていただきました。
吉原は翁屋の料理番・又次。
料理の腕は確かだけど、いかんせん強面なのとぶっきらぼうな言動で、つる屋の下足番、ふきちゃんからは初めのうちは怖れられています。
けれども、ふきちゃんも成長し、又次の不器用な優しさに触れるにつれ、心から信頼を寄せるようになるのです。

そんな又次が作る焼き空豆。
空豆をさやごと火にかけ、さやが真っ黒になるまで焼いただけの料理。
見た目は不気味で、料理とも思えないのですが、中の空豆を取り出してみると!
豆の風味が最大に生かされ、ホクホクとした食感もうれしく、主人公の澪も夢中になって食べる一品になっていたのでした。
この料理を又次に作らせるところが、作者のうまいところだなぁって感じ。
見た目は恐ろしげで、人から拒絶されるような野趣あふれる風貌なのに、中身を味わってみると、とってもおいしく、夢中にさせるような料理。
又次さんそのものじゃないかなって…。

そんな空豆の料理を、簡単だし、ちょうど季節なので、再現してみることにしました!
ちょうど季節と言っても、空豆って高いですね…(笑)。

レシピはとっても簡単。
空豆をさやごと魚焼きグリルで、表面が真っ黒になるまで焼くだけ。
普通にコンロに網を置いて焼いてもいいのですが、空豆から焼き汁が出て、落ちてくるため、コンロが汚れると、掃除が大変かと思います。グリルだと受け皿があるのでいいですが。
献立帖の写真ではもっとまんべんなく真っ黒になっていましたが、結構長い時間焼いていたので、ここまで黒くなっただけで取り出しました。

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さて、焼けたらすぐに皿に盛って、
やけどしないようにさやを剥いて。

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食む。

おいしい!
空豆って、実についている皮が気になりますが、こうすると、小説本文にもありますが、皮がほとんど気になりません。
不思議。
そして、豆の味が濃く出ていて本当においしい。青臭さもなく、柔らかくほろっと口の中で崩れて、豆好きにはたまりません。

ちょっと検索したら、焼き空豆って結構ヒットするんですね。
簡単だし、お勧めです!
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